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  消えゆく身近な生き物 最さ い近き ん、街ま ちの中でツバメの姿すがたを見かけることが少なくなった。大おお阪さ か府ふ吹すい田た 市のNPOが2010年、吹すい田た 市内でツバメの巣す の数を調べたところ、1998年に調べた時の3 割わり弱に減へ っていた。石川県の小学6年生が40年以い 上じょうにわたって毎年続つづけている調ちょう査さ でも、県内のツバメの数は明らかに減へ っている。 スズメも、過か去こ20年ほどの間に全国で約や く6 割わ り減へ ったという報ほ う告こくがある。メダカは、今や絶ぜつ滅め つのおそれが指し摘てきされている。いずれも、開発などですんでいた環か ん境きょうが壊こわされたことが原げ ん因いんとみられる。 こうした生き物の減げ ん少しょうは、すでに深しん刻こくな段だ ん階か いまできている。 環か ん境きょう省しょうは、1991年から、絶ぜ つ滅め つの恐おそれのある国内の野生生物について一い ち覧らん表ひょう(レッドリスト)を数年おきに発表してきた。最さい新しんの第4 次リスト(2012年発表)では、新たに8 種しゅ類るいが「日本ではすでに死し に絶た えた」として「絶ぜつ滅め つ種しゅ」に指定された。ニホンカワウソや、沖お き縄なわの北き た大だ い東とう島と南みなみ大だ い東と う島に生息していた鳥のダイトウノスリ、ゲンゴロウの仲な か間ま のスジゲンゴロウなどだ。 ニホンカワウソは水みず辺べ にすむイタチの仲な か間ま だ。指の間に水かきがついた手で上手に泳ぎ、魚などを取って食べていた。かつては北海道から九州まで全国に生息。室む ろ町ま ち時代の書物には「年をとったカワウソがカッパになる」と記き述じゅつされるなど、カッパの正体と考えられていたこともあった。しかし、毛皮を取るために乱ら ん獲か くされたり、護ご岸がん工事で川の環か ん境きょうが変か わったりして、数が減へ った。 ニホンカワウソが最さい後ご に見つかったのは、本州より南では高知県での1979年、北海道では1955年にさかのぼる。これまでのレッドリストでは、近い将しょう来らいに絶ぜ つ滅めつする危き険けん性せ いが極きわめて高い「絶ぜつ滅め つ危き惧ぐⅠA類」に分ぶ ん類るいされていた。しかし、比ひ較かく的てき大きな動物にもかかわらず目も く撃げ き例れいが30年以い 上じょうないことから、今もどこかで生き続つづけているとは考えにくいと判はん断だ んされた。 また、魚ぎょ類る いを除の ぞく動植物9 分ぶ ん類る いの中の3※430種の生物が、絶ぜ つ滅めつのおそれが高いと考えられる「絶ぜ つ滅めつ危き惧ぐ種しゅ」に指定された。この数は、前回のレッドリストより419種も多い。 一方、新たな問題も深しん刻こく化している。人間活動により外国から持も ち込こ まれ、日本の生せ い態たい系け いに入はいり込こ んだ「外が い来ら い種しゅ」の問題だ。外が い来ら い種し ゅは意外と身近に多く、四つ葉のクローバーで知られるシロツメクサは、牧ぼく草そうとして国内に入った。ペットでおなじみのミドリガメは日本固こ有ゆうのカメを脅おびやかす存在。金魚の水草に使うホテイアオイも外が い来ら い種しゅだ。19 世せ いかつては街まちの中でもごく普ふ 通つうに見かけたスズメだが、最さい近きんはすっかり数が減へ った=2003年2月〈2012年9月29日掲けい載さい〉環境省のレッドリストの分類とその例かんきょうしょうぶんるいれい絶滅ぜつめつ日本ではすでに絶滅した種ぜつめつしゅ動物どうぶつ具体例ぐたいれい内容ないよう植物しょくぶつ魚類はリスト見直し中のため除くのぞぎょるい44種66種2種12種537種1351種634種908種921種422種314種194種2452種2953種ニホンオオカミ、ニホンカワウソぜつめつぜつめつ野生絶滅ひとしいくさいばい人が飼育・栽培したものだけが生きているトキニホンカワウソニホンオオカミトキヤンバルクイナるいきぐぜつめつきぐぜつめつきぐ絶滅危惧ⅠA類ぜつ きるいきけんきけんきけんせいめつぜつめつぜつめつぜつめつけんせいきわたかしょうらい近い将来、絶滅の危険性が極めて高いイリオモテヤマネコ、ラッコ、ジュゴン、コウノトリ、ヤンバルクイナシマフクロウ絶滅危惧ⅠB類ⅠA類ほどではないが、絶滅の危険性が高いイヌワシ、ライチョウ、アカウミガメ絶滅危惧Ⅱ類ま絶滅の危険が増しているアホウドリ、ハヤブサ、タンチョウ、オオサンショウウオ、ゲンゴロウ、オオクワガタじゅんぜつめつ準絶滅危惧げんじてんかのうせい現時点で絶滅の危険は小さいが、可能性があるトド、エゾナキウサギ、ニホンイシガメ、トノサマガエルじょうほうぶそく情報不足ひょうかじょうほう評価するための情報が足りないエゾシマリス、オシドリ、ニホンスッポンけい計絶滅が危ぶまれる種ぜつめつあやしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅ※この時絶ぜつ滅めつ危き惧ぐ種しゅに分ぶん類るいされていたゼニガタアザラシは、近年の調査で数が増ふ えていることが分かり、2015 年の改かい訂ていリストでは外れている。18